[ブニア 25日 ロイター] - アフリカのコンゴ(旧ザイール)でエボラ出血熱との闘いの最前線に立つ医師らは、基本的な医療物資の不足に加え、施設への襲撃や患者の逃走という問題にも直面している。

最初のエボラ感染例が報告された北東部イトゥリ州ではそうした事案が少なくとも3件発生し、うち2件は週末に同一の病院が標的となり、20人以上の患者が逃走した。

これらの襲撃は2018─20年にコンゴ東部で発生したエボラ流行時に医療施設を狙った広範な暴力事件を想起させる。当時は25人超の医療従事者が命を落とした。

過去の襲撃の一部は亡くなった家族を埋葬できないことに怒りを募らせた住民や、流行はでっち上げだと信じ込んだ住民によるものだった。数十年にわたる紛争と人道危機の中で見捨てられたと感じてきた地域に資金と人員が流入したことで、突然関心が高まった真の動機について住民の間で疑念が広がった。

23、24両日に襲撃を受けた病院のリチャード・ロコドゥ医療部長は、今回も同様の状況が起きているようだとし、「住民の間にはこの病気を否定する風潮があり、感染が疑われる患者や確定診断を受けた患者の遺体引き取りを求める人もいる」と語った。

ロコドゥ氏によると、同病院では23日、医療慈善団体「国境なき医師団」が設置した隔離用テントに何者かが放火し、18人のエボラ患者が逃走した。このうち検査結果が判明していたのは4人で、3人が陰性、1人が陽性だったという。

同病院は24日にも、エボラで死亡したキリスト教指導者の親族らに動員された若者らによって4回にわたる襲撃を受け、7人の患者が逃走した。

ロコドゥ氏によると、24日の襲撃では、出血を伴う重篤な状態にあった感染疑いの患者がベッドから逃げ出そうとした際に死亡した。襲撃犯らはエボラで死亡した患者の遺体を埋葬のために引き渡すよう求めたという。

エボラ患者の遺体は死後も極めて感染力が強く、適切な防護具を着用せずに遺体を扱う不適切な埋葬は感染拡大の主な要因となっている。

13─16年に西アフリカで発生した史上最大規模のエボラ出血熱流行の際も、医療従事者は群衆による数件の襲撃に遭った。襲撃者の中にはウイルスを広めているのは医療従事者だと非難する者もいた。

しかし、この現象は治安悪化が顕著で公的機関への不信感が根強いコンゴ東部における18─20年の流行時に爆発的に拡大した。

研究者らによると、地域社会の自然発生的な怒りの噴出に加え、流行を政治的・経済的利益のために利用しようとする民兵組織による襲撃も多発した。

今回の流行はイトゥリ州で発生し、その後、ルワンダが支援する反政府勢力「3月23日運動(M23)」の支配地域を含む北キブ州と南キブ州のほか、隣国ウガンダにも広がったとみられている。

ウガンダは25日、新たに2人のエボラ感染が確認されたと発表し、同国の感染者数は7人となった。

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