Saurabh Sharma Aftab Ahmed
[25日 ロイター] - インドの「Z世代」が抱える政治や社会問題に焦点を当て、巧みな風刺を利かせて爆発的な人気を博しているSNSアカウントが攻撃にさらされている。アカウントを開設したアビジート・ディプケ氏は、モディ政権に幻滅した数百万人ものフォロワーを獲得した後、ハッキング被害や家族への脅迫を受けたと主張する。
こうした風刺の発信源となっているのは、モディ首相が率いる与党インド人民党(BJP)を意識した「ゴキブリ人民党(CJP)」という名称のアカウントで、開設からわずか数日でインスタグラムのフォロワー数が2200万人を突破した。このアカウントが取り上げてきた失業や試験問題の漏洩に至るまでの問題で、若いユーザーの間に不安が高まっていることを反映している。
しかしディプケ氏は「政府がわれわれの象徴的なウェブサイトを閉鎖した」とXに投稿。さらにインド国内で自身のXアカウントが閲覧制限を受け、インスタグラムのアカウントが乗っ取られたほか、自身の家族が脅迫を受けたとも付け加えた。
ロイターは当局によるサイト閉鎖が事実かどうかは検証できていない。またインド政府は、サイトやインスタグラムのアカウントに対していかなる措置を講じたことも公に認めていない。
インドの内務省と電子・情報技術省は、コメントを求める要請に回答しなかった。
一方デジタル権利団体の「インターネット自由財団」は、今回のXアカウントの閲覧制限疑惑について、言論の自由を抑制するための恣意的な試みだと批判した。
BJP幹部のキレン・リジジュ氏はこの風刺運動を一蹴し、国外からフォロワーを得ようとする人々を哀れむと述べた。
リジジュ氏は、話題のCJPには直接言及せず、「反インド・グループの英雄である者たちが、インドの英雄になることはできない。われわれはインドの民主主義とインドの若者を完全に信頼している」とXに投稿した。
これに対してディプケ氏は自身のインスタグラムのアカウントにおけるデモグラフィック分析の結果を投稿して、「視聴者の94%強はインド国内からだ」と反論した。
また同氏のXアカウントでは「なぜリジジュ氏は、インドの若者にパキスタン人のレッテルを貼るのか」と問いかけた。
世論調査によると、CJPのアカウントが指摘した懸念事項は若いインド人の共感を呼んでおり、18歳から24歳の回答者の60%強が将来に不安を感じていると答えた。
回答者の10人中6人は、このアカウントが失業や、約230万人の受験生に影響を与えた最近の医学部入学試験を含む試験問題の漏洩といった統治上の問題に対する不満を反映しているとの見方を示した。
公的データによると、インド都市部の若者の失業率は14%に達しており、労働力人口全体の失業率(約5%)を大幅に上回っている。