[ニューヨーク 21日 ロイター] - 米国株式市場は一進一退の展開だったが、主要3指数が続伸して取引を終えた。米国とイランがウラン備蓄やホルムズ海峡の支配権を巡って真っ向から対立しているにもかかわらず、原油価格が下落したことや、投資家の間で中東和平合意への期待が広がったことが背景にある。
午前はマイナス圏で推移したが、午後になって上昇に転じた。ルビオ米国務長官は21日、イランがホルムズ海峡で通航料徴収制度を導入した場合、米国とイランの外交合意の実現は不可能になるとの見方を示した。一方で、イランとの協議で「いくつか前向きな兆し」が出ていると述べた。
また、イラン高官は米国との協議について、合意にはまだ至っていないものの、溝は縮小しているとロイターに述べた。
グレンミードの投資戦略・調査責任者ジェイソン・プライド氏はこの日の不安定な値動きについて、地政学情勢を巡る憶測に対する投資家の反応によるものだと指摘。決算シーズンがほぼ終了する中、市場の注目が再びイランに戻っているとし、当面はイランに関するうわさや発表内容を基に方向感を探る展開になるとの見方を示した。
決算を発表した主要企業では小売り大手ウォルマートが7.3%下落。第2・四半期の利益見通しが市場予想を下回ったほか、通期の業績見通しを据え置いた。
コストコ・ホールセールなど他の小売り企業も連れ安し、業種別では主要消費財がS&P総合500種の下げを主導した。
半導体大手エヌビディアは一部で利益確定の動きが出て1.8%下落。同社が20日発表した第2・四半期(5─7月)の売上高見通しは市場予想を上回った。800億ドル規模の自社株買い計画も発表し、四半期配当を引き上げた。
一方、フィラデルフィア半導体指数はエヌビディアの決算を手掛かりに1.3%上昇した。
米労働省が21日発表した5月16日までの週の新規失業保険申請件数は前週から3000件減少し20万9000件となった。労働市場の底堅さを示唆し、米連邦準備理事会(FRB)がイラン紛争に伴うインフレ高進への対応に注力する余地が生じている。
IBMは12.4%急伸。米政府が同社など量子コンピューティングを手がける企業に出資することが明らかになった。グローバルファウンドリーズ、D─ウェーブ・クオンタム、リゲッティ・コンピューティング、インフレクションも大幅高となった。
税務・会計ソフトウエアのインテュイットは20%急落。税務申告ソフト「ターボタックス」の通期売上高見通しを引き下げるとともに、正社員の17%を削減すると発表した。税務申告代行サービスのH&Rブロックも4.8%安となった。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.15対1の比率で上回った。ナスダックでも1.66対1で値上がり銘柄が多かった。
米取引所の合算出来高は176億7000万株。直近20営業日の平均は185億7000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 50285.66 +276.31 +0.55 49983.80 50381.41 49697.47
前営業日終値 50009.35
ナスダック総合 26293.10 +22.74 +0.09 26143.62 26403.58 26039.37
前営業日終値 26270.36
S&P総合500種 7445.72 +12.75 +0.17 7410.78 7465.96 7389.48
前営業日終値 7432.97
ダウ輸送株20種 20604.18 -15.52 -0.08
ダウ公共株15種 1119.28 +11.62 +1.05
フィラデルフィア半導 11964.09 +150.80 +1.28
体
VIX指数 16.76 -0.68 -3.90
S&P一般消費財 1969.32 +15.11 +0.77
S&P素材 629.13 +4.59 +0.73
S&P工業 1442.18 -1.70 -0.12
S&P主要消費財 953.16 -15.78 -1.63
S&P金融 859.88 +1.84 +0.21
S&P不動産 282.63 +0.33 +0.12
S&Pエネルギー 900.02 -9.15 -1.01
S&Pヘルスケア 1724.16 +10.98 +0.64
S&P通信サービス 496.63 +0.03 +0.01
S&P情報技術 6680.62 +18.50 +0.28
S&P公益事業 455.68 +4.65 +1.03
NYSE出来高 13.11億株
シカゴ日経先物6月限 ドル建て 62190 + 650 大阪比
シカゴ日経先物6月限 円建て 62190 + 650 大阪比