David Lawder
[ワシントン 14日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)のジュリー・コザック報道官は14日、トランプ米大統領と中国の習近平国家主席との間で建設的な会談が始まったことを歓迎する意向を示した。世界の二大経済大国間の緊張と不確実性を軽減することは世界にとって有益だと述べた。
コザック氏は記者会見で、北京での米中首脳会談の初期の成果について問われ「世界の二大経済大国が最高レベルの協議を行うことは非常に重要だ」と言及。「両国間で建設的な対話が行われていることを歓迎する。貿易摩擦や不確実性の緩和に資するものは両国にとって良いことであり、世界経済にとっても有益だ」と述べた。
IMFは以前から、米中両国が一方的な措置ではなく対話を通じて貿易問題の相違を解決するよう促してきた。
コザック氏は、中東紛争による圧力とイランによるホルムズ海峡封鎖で原油価格が1バレル=100ドルを上回って推移している影響で、世界経済はIMFが4月の世界経済見通しで示した3つのシナリオのうち中間の「悪化シナリオ」に明らかに移行しつつあると指摘した。
悪化シナリオでは、2026年の世界経済成長率は2.5%に低下する見通しで、紛争の早期終結を前提とするより楽観的な「標準シナリオ」の3.1%を下回る。25年の成長率は3.4%だった。
悪化シナリオは、年間を通じて原油価格が1バレル=100ドルで推移することに加え、金融環境の引き締まりやインフレ期待の上昇も想定している。
コザック氏は、エネルギー価格の上昇が短期的な物価上昇期待を押し上げているものの、中期的なインフレ期待は十分に抑制されているとIMFはみていると述べた。世界経済の金融環境は引き続き「緩和的」だとも指摘した。
中東紛争に伴うエネルギー・コモディティー(商品)価格高騰に苦慮する加盟国への金融支援の可能性についてIMFが協議を続けているとしたが、具体的な国名は明らかにせず、イラクが金融支援を要請したとのロイター報道についてもコメントを控えた。
IMFのゲオルギエワ専務理事は4月のIMF・世界銀行春季会合で、少なくとも12カ国がIMFと世銀の両機関から計200億─500億ドルの支援を必要とすることが見込まれると述べていた。
コザック氏はこれらの数字について最新情報の提供を控えた。