Maki Shiraki
[東京 14日 ロイター] - ホンダの三部敏宏社長は14日の会見で、2030年のハイブリッド車(HV)の販売目標を「250万台くらいに伸ばしたい」との方針を示した。従来目標から30万台上乗せする。30年時点の新車販売に占める電気自動車(EV)比率の目標は取り下げた。直近では20%としていた。40年に販売する新車を全てEVか燃料電池車(FCV)とする目標も撤回する。
三部社長は「大きな変化に対し、柔軟に対応できなかったことが大きな反省だ」と振り返った。今後は需要のおう盛なHVの強化に舵を切る。中国企業などの四輪車開発手法に学び、コスト競争力を取り込んでグローバルで原価低減を図る。開発費、開発期間、開発工数を25年比で半減するなどして効率化も進める。
29年3月期までの3年間の投資は計6兆2000億円。投資の振り向け先はEVからHVへシフトする方針で、EV向け投資は8000億円規模とし、ソフトウエアに1兆円、内燃機関(ICE)やHVに従来計画から約1割増となる4兆4000億円を投入する。
川口正雄最高財務責任者(CFO)は「ソフトウエアの戦いは今後キーになると思っている」と説明。今回の投資計画を従来と比べると「電動車のための設備投資、ものをつくるための費用をいったん落とし、ICE、HV、それからソフトウエアに若干回した」と述べた。
四輪事業本部長の滝沢一浩・執行役常務が「販売の底を見極めるのは難しい」と話す中国市場も、ホンダが直面する大きな課題だ。販売不振で生産能力が過剰になっている。
川口CFOは、現地企業の広州汽車集団と合弁を組む広汽ホンダのガソリン車工場2つのうち1つを「6月もしくは7月からいったん生産休止という形をとろうという話をしている」と明らかにした。東風汽車集団との合弁による東風ホンダのガソリン車工場の生産休止の予定は今のところないとした。値引き競争に追随しない方針で、今期の販売奨励金は「前年並みぐらい」という。
一方、川口CFOは米国市場に関しては、モデルの端境期になるほか、競合の新車種もあることから、「今期の販売奨励金は少し積み増しをして売り支えていきたい」と語った。
ホンダはこの日、北米でEV供給に向けた生産体制、サプライチェーンを構築するため企画していたカナダのプロジェクトを無期限で凍結することも発表した。昨年5月に2年程度延期する方針を示していた。