半導体輸出規制が逆効果に

米国は依然として世界最大の軍事超大国である一方、製造業では中国がすでに米国を追い抜いている。中国は世界の製造業の約28%を占めるのに対し、米国は18%程度だ。これは、雇用を米国に戻したいトランプが大きく変えたいと考えている点でもある。

中国では米ブランドも目立つが、圧力にさらされている。アップルは昨年、iPhone 17発売時に中国スマートフォン市場で一時25%のシェアを獲得した。だがiPhoneを生産しているのは米国ではなく、中国やインドだ。スターバックスやKFCも広く展開しているが、コーヒーチェーンの市場シェアは中国勢に押されて大きく低下した。

米国の中国向け輸出も自業自得の打撃を受けている。その代表例が、AI競争で中国の技術発展を遅らせるために導入した先端半導体の輸出規制だ。これが逆に、中国の米国製半導体離れと国内半導体産業の発展を促すことになった。

「中国のAIは、米国製チップがあってもなくても前進する」と、米国の世界的半導体メーカー、エヌビディア(NVIDIA)のジェンスン・フアンCEOは最近、こう述べた。

半導体と同様、米国は昨年、中国向けの重要航空技術の一部販売を停止した。しかしそれも、中国による独自ジェットエンジンの開発を促しただけだ。

では、米国側の取引材料になりそうなものは何か。

航空分野は今も米国優位が残る数少ない分野の一つであり、航空機大手ボーイングと複合企業GEのCEOもトランプ代表団に加わっている。

農業分野も有望だ。中国が穀物や食肉の輸入拡大を約束すれば、経済全体にはさほど大きくなくても、米国内の農家向けには好材料に映る可能性が高い。

トランプが知らない貧しい中国
【関連記事】