[ニューヨーク 13日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、予想を上回る米インフレ指標を受けてドルが上昇し、一時、2週間ぶりの高値を付けた。市場は、中国・北京でのトランプ米大統領と習近平国家主席の首脳会談のほか、連邦準備理事会(FRB)新議長の就任承認にも注目している。
この日発表された4月の卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は、前年比6.0%上昇、3月の4.3%から加速し、2022年12月以来の大幅な伸びとなった。イランとの戦闘を受け、米国のインフレが加速している兆候が改めて確認された。
アネックス・ウェルス・マネジメントのチーフエコノミスト、ブライアン・ヤコブセン氏は、「インフレが一気に加速した」と指摘。「ガソリン価格が15.6%上昇したことを踏まえると、輸送・流通コストが急騰したのも驚きではない。現時点で、エネルギー価格の急騰は消費者物価よりも企業の利益率への脅威となっており、高止まりが長引けば、その影響は消費者にも波及するだろう」と述べた。
こうした中、トランプ大統領は中国訪問に先立ち、習主席とイラン紛争を巡り長時間協議する予定だとしつつも、習氏の助けは必要ないと考えていると述べた。また市場は、米上院がトランプ大統領が指名したケビン・ウォーシュ氏のFRB議長就任を承認したことにも注目。ウォーシュ氏は、トランプ氏が強く望む利下げと、その障壁となる可能性があるインフレ高進との間で困難なかじ取りを迫られるとみられる。
主要通貨に対するドル指数は0.21%高の98.53。一時98.601と、4月30日以来の高値を付けた。
CMEのフェドウォッチによると、市場は連邦準備理事会(FRB)による年内利下げの可能性をほぼ織り込んでいない。12月会合で少なくとも25ベーシスポイント(bp)の利上げが実施される確率は35%と、1週間前の16.3%から大きく上昇した。
円は対ドルで0.18%安の157.88円。黒田東彦前日銀総裁は13日、都内のイベントで、日本経済の実力からすればドル/円は120―130円程度が「均衡レート」だと述べた。その上で、160円に乗せようとすると「政府が介入する傾向がある」ため、「なかなか160円を突破するような円安になるとは思わない」と指摘した。
中国人民元は対ドルで0.04%安の6.787元。一時6.7852元と、2023年2月以来の元高水準を付けた。
ユーロは0.26%安の1ドル=1.1706ドルとなった。
英ポンドは0.17%安の1ドル=1.3513ドル。地方選挙惨敗を受けて労働党内でスターマー英首相退陣を求める声が広がる中、司法省のアレックス・デービスジョーンズ政務官と保健省のズビル・アーメド政務官は12日、同首相の指導力に抗議して辞任した。
ドル/円 NY終値 157.85/157.87
始値 157.81
高値 157.92
安値 157.75
ユーロ/ドル NY終値 1.1710/1.1711
始値 1.1712
高値 1.1717
安値 1.1698