[ロンドン 13日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会のキャサリン・マン委員は13日、ヘッジファンドや海外投資家の役割が拡大しているため、将来の利上げが英国国債市場を混乱させるリスクに警戒すべきだと述べた。

ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスでの講演原稿でマン氏は、価格に敏感な投資家層が金利上昇の影響を増幅させるため、英国の金融状況はイングランド銀の意図以上に引き締まる可能性があると指摘。「国内および世界の金融市場の脆弱性と経済的不確実性を考えると、投資家心理は急激に変化する可能性がある」とした上で、「新たなプレーヤーがポジションを解消するにつれてボラティリティーが高まり、意図したよりも国内の金融状況が引き締まる可能性がある」とした。

英労働党内でスターマー首相の退陣を求める声が広がる中、英国の30年債利回りは12日に1998年以来の高水準を記録。10年国債 利回りも2008年以来の高水準を付けた。13日には利回りは低下したが、依然として高水準を維持している。

マン氏によると、年金基金のような伝統的な国債保有者から資金が流出することで、景気が落ち着いた時期には政府の借入コスト削減につながる可能性がある。ヘッジファンドや海外の投資家は、わずかな利回り上昇でも国債購入に参入するからだ。しかし、こうした投資家は市場環境が悪化するとすぐに撤退する可能性が高く、利回りの変動の増幅につながるという。

さらにマン氏は、英国の慢性的な経常収支赤字と海外からの資金調達への依存や、国内の経済的または政治的ショックが同時にポンド安を引き起こした場合、これらのリスクをさらに高めるとした。

マン氏は金融政策委員会の中でも最もタカ派的なメンバーの一人とされるが、この発言は、利上げの是非を検討するにあたり、国債市場の潜在的な脆弱性が同氏の念頭にあることを示唆している。

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