Luiza Ilie

[ブカレスト 13日 ロイター] - 北大西洋条約機構(NATO)の東部と北部に位置する14カ国は13日、ルーマニアの首都ブカレストで首脳会合を開き、ロシアによるNATO東部地域の領空侵犯が相次いでいることを受け、ミサイルやドローン(小型無人機)に対する防空能力を緊急的に強化する必要があるとの認識で一致した。

今回の会合はルーマニアのダン大統領とポーランドのナブロツキ大統領が主催し、ルッテNATO事務総長のほか、米国のディナノ国務次官(軍備管理・国際安全保障担当)も出席。NATO加盟国ではないものの、ウクライナのゼレンスキー大統領も出席した。

会合後に発表した共同声明は「NATO加盟国とパートナー国に対する破壊活動やサイバー攻撃を含むロシアによる極めて敵対的な行動のほか、多様なハイブリッド攻撃や不安定化活動を非難する」とし、「(NATOの)東部側面で領空侵犯が相次いでいることで、ドローンへの対応を含め、NATOの防空、ミサイル防衛能力を引き続き強化する必要があることが強く示された」と指摘。「生産能力の拡大や強靱な供給網の構築のほか、効果的な多国間調達などを通じて、大西洋をまたぐ防衛産業基盤を一段と強化することが安全保障上の課題に対処する上で不可欠になっている」とした。

ゼレンスキー大統領は、NATO全体に前向きなシグナルを発信しなければならないとの考えを示すと同時に、「一段と結束し、自立的な欧州の軍事能力について議論することを恐れるべきではない」と語った。

NATOは7月にトルコのアンカラで首脳会合を開催。今回のNATO加盟14カ国の首脳会合は7月の全体の首脳会合に向け、イラン危機などを巡り欧州のNATO加盟国とトランプ米大統領との間で拡大している溝を修復する方策を探ることを目的に開かれた。

今回の会合には、2014年のロシアによるクリミア半島併合を受け発足した中・東欧のNATO加盟国9カ国による「B9」と、ノルウェーやスウェーデンを含むNATO加盟北欧5カ国が参加した。

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