Tetsushi Kajimoto

[東京 8日 ロイター] - 厚生労働省が8日公表した3月の毎月勤労統計によると、名目賃金から物価変動の影響を除いた実質賃金は前年比1.0%増だった。プラスは3カ月連続で、伸び率は前月の2.0%を下回った。名目賃金の伸びが鈍化した。

労働者1人当たりの平均名目賃金を示す現金給与総額は前年比2.7%増えて31万7254円だった。51カ月連続のプラスだが、前月(3.4%増)からは伸びが鈍化した。このうち基本給にあたる、「所定内給与」の伸び率は3.2%増で、33年5カ月ぶりに3カ月連続で3%以上の伸びを記録した。 特別に支払われた給与は1.5%減少した。

 厚労省の担当者は、春闘の労使交渉で賃上げが高いレベルで推移したことのプラスの効果と、イラン情勢の原油価格への影響等、両方を注視する必要があると指摘。「基本給である所定内給与の伸びが3%を超える高い水準にあることは賃上げの堅調さを反映」しているとした。消費者物価(持ち家の帰属家賃を除く総合)は前年比1.6%上昇。政府のエネルギー価格高騰・物価対策が功を奏した面もあり、1年前に見られた4%台の上昇率からは低下し安定してきたものの、今後イラン情勢や原油市場の動向次第では再び上振れしかねず、注視を要するとみられている。

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