[フランクフルト 7日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は7日公表した報告書で、ユーロ圏ではここ数年で金融の統合が着実に進んだものの、株式市場は依然として分断された状態で、債券や銀行部門に比べて遅れていると指摘した。
ECBと欧州委員会は、単一市場構築に向けて、金融サービスから着手した。貯蓄から投資にシフトさせ、経済成長を押し上げる効果を期待している。
2年に1度のECBの報告書によると、クロスボーダーの融資、債券保有、市場のスプレッドといった金融の相互接続性を示す指標は、良好なセンチメントに支えられ、2022年以降、長期平均を上回って上昇した。
改善は、債券や銀行、一部の資本市場セグメントに波及したが、株式市場の統合は後退し、域内の越境投資は歴史的な低水準に落ち込んでいる。報告書は、欧州資本市場が技術革新と長期的成長を支える上で相互的な一連の構造的障害が立ちはだかっているとし、分断された監督体制や税制、市場インフラなどの障壁が引き続き越境投資を阻害していると指摘した。
ユーロ圏の家計は貯蓄の大部分を銀行預金として保有し、株式へのエクスポージャーが比較的少ないため、企業が利用できるリスク資本のプールがさらに縮小していると指摘した。
ECBは、税制の簡素化、年金改革、EUレベルの監督強化など、欧州委員会の提案を正しい方向への一歩として支持したが、各国の会社法や証券法など、根深い国家間の障壁を克服するには、より断固とした行動が必要になるとの認識を示した。