[チューリヒ 5日 ロイター] - スイスの4月のインフレ率は0.6%と前月の0.3%の2倍となり、約1年半ぶりの高水準だった。中東紛争を受けたガソリン価格の大幅な上昇が要因。連邦統計局(FSO)が5日発表した。
ロイターがまとめたアナリスト予想と一致し、2024年12月以来の高い伸びとなった。
上昇の主因は、燃料コストの急騰を背景とした石油製品価格の17%の上昇。
前月比のインフレ率は0.3%で、ガソリン、ディーゼル、暖房用油の値上がりが影響した。
FSOは「航空運賃も上昇し、海外パッケージツアーの価格も上昇した」と指摘。「一方、ホテルや補助施設の宿泊料金は下落し、レンタカーやカーシェアリングの価格も下がった」と説明した。
スイス国立銀行(中央銀行)はインフレ目標を0━2%としているが、今回の統計についてコメントを控えた。
インフレ率の上昇にもかかわらず、エコノミストは中銀が6月の次回会合で現行0%の政策金利を引き上げるとは考えていない。
VPバンクのチーフエコノミスト、トーマス・ギッツェル氏は「直ちに行動する必要はなく、インフレ率は依然として比較的低い」と指摘した。ただ、同氏は中銀が2026年下半期に利上げに動く可能性があるとの見方も示した。
一方、UBSのエコノミスト、アレッサンドロ・ビー氏は、中銀は今後12カ月間政策金利を0%に据え置くとの見方を示した。「経済成長は平均を下回っており、原油価格の上昇にもかかわらずインフレ率はかなり低い水準にある」と述べた。