[ソウル 4日 ロイター] - 韓国銀行(中央銀行)の柳相大上級副総裁は、利上げを検討する時期に来ているとし、今月下旬に開く次回会合では金融政策に関するフォワードガイダンスがよりタカ派的になるという見解を示した。中銀が4日、代表取材の内容を公表した。

7人で構成する中銀金融政策委員会の委員である柳氏は「4月以降、経済成長率が2.0%を大きく下回ることはなく、インフレ率は2.2%を上回るという印象だ。こうした状況を踏まえると、利下げを停止し、利上げを検討し始める時期が来ている」と述べた。

柳氏は、全国的な燃料価格の上限設定など、政府が最近、消費者物価抑制策を実施した後も、インフレ圧力は依然として高いと指摘した。

同氏は3日、ウズベキスタンのサマルカンドで開催されたアジア開発銀行(ADB)年次総会の合間に開かれた記者会見で述べた。

中銀は先月、中東紛争による不確実性の高まりを受け、成長とインフレへの影響をさらに注視する必要があるとして、政策金利を据え置いた。

先月下旬発表の第1・四半期国内総生産(GDP)速報値は、世界的な人工知能(AI)投資急増を受けた半導体輸出の伸びが寄与し、約6年ぶりの高い成長率となった。

柳氏は経済が半導体セクターに過度に依存していることについてはあまり懸念していないとし、現在の好況サイクルは過去よりも長く続く見込みで、半導体で競合する台湾と異なり、韓国には他のセクターも存在すると指摘した。

17年ぶりの安値圏で推移するウォン相場については、現在の1ドル=1470─1480ウォン前後の水準は過去より高いものの、問題視していないと述べた。

中銀は5月28日に次回会合を開く。4月21日に就任した申鉉松・新総裁にとって初の会合となる。

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