煙突は屋外に向けて開いた通気口になっているだけに、無用どころか厄介な存在になっている。

だから暖気は上がって逃げていき、雨はそこから入り込んで落ち、家の湿気をじわじわと高める。

煙突の上部にふたをすれば雨を(そして鳥が巣を作るのを)防ぐことはできるが、急傾斜の屋根をよじ登ってくれる勇気ある屋根職人を確保できれば、の話だ。

下からふさぐという手もあり、専用のバルーンのようなものを煙突に差し込んでピッタリの大きさになるまで膨らませるというのが最善の方法だ。

言うまでもなく、家の中にはこちらも不要物の暖炉がある。装飾として残す人もいれば、取り外して部屋に妙な「穴」だけを残している人もいる。僕の寝室にもその穴があり、以前に行った思い出の小田原で手に入れた大きなだるまをそこに置いている。こんな程度のスペースの使い道としては、これくらいしか思いつかなかった。

だが最近、妙なことが起きている。1日に5〜6回ほど、その空洞のだるまの上に砂粒のようなものがぱらぱらと落ち、ぶつかるようにかすかな音を立てる。煙突からの落下物だ。

時にはほんの一瞬遅れて、外で大型車両が道路のくぼみの上をドスンと通過する音や、隣人がドアをバタンと閉める音が聞こえる。この順序が妙に感じられた。外から聞こえる音は伝わるまでに時間がかかるにしても、砂がある程度の距離を落ちるのだって時間がかかるはずではないか。

怪奇現象の正体は…
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