[ロンドン発]英軍事専門家により開発された人工知能(AI)「Cassi AI」が、英国が今後10年で戦争に巻き込まれる確率を24%と算出した。米・イスラエル両軍によるイラン大規模攻撃前は20%だったが情勢悪化を受け上昇した。英紙タイムズ(4月16日付)が報じた。

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元英空軍情報将校で開発者のキース・ディア博士によれば、英国が2036年までに国防支出を5年間平均で国内総生産(GDP)比3%に引き上げた場合、戦争に巻き込まれる確率は24%から5%に劇的に低下するという。

ディア博士は同紙に「自分の家が火事になる確率が4分の1だと言われれば誰でも保険に入るだろう。政治家にとって国民の命と戦争による壊滅的なコストを救うために3%を投じる価値があるかどうかが問われている」と、国防費を「保険料」と捉えるべきだと主張している。

スターマー英首相は「腐食的な慢心」に陥っている

スターマー英政権は来年4月に2.5%を達成し、将来的には3%を目指すと公約しているが、具体的な達成時期は示されていない。Cassi AI の予測では36年までに3%を達成できる可能性はわずか25%に過ぎない。達成が遅れれば抑止効果は限定的になると警告している。

元北大西洋条約機構(NATO)事務総長で英政府の「戦略的防衛見直し(SDR)」執筆者ジョージ・ロバートソン卿は英紙フィナンシャル・タイムズ(4月13日付)で「腐食的な慢心」に陥っているとキア・スターマー首相を厳しく批判している。

ロバートソン卿は、イラン戦争は「痛烈な目覚まし時計」で、英国は今「危機に瀕し、攻撃を受けている」状況にあると警告する。英財務省の「軍事非専門家」による予算管理を「破壊工作」と呼び、膨張し続ける福祉予算を優先する現状では国家を守れないと主張した。

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