Tassilo Hummel

[フィレンツェ 16日 ロイター] - 「グッチ」を傘下に持つ仏高級ファッショングループのケリングは16日、成長と魅力を取り戻すことを目指した新たな戦略計画を発表した。中期的に営業利益率を昨年の11.1%から倍に引き上げることを目指す。

ケリングの利益の約60%を占めるものの苦戦を強いられてきたイタリア旗艦ブランドのグッチについては、製品の品質向上と地域別販売戦略の強化を図る。具体的な財務目標については明らかにしなかった。

ルカ・デメオ最高経営責任者(CEO)は同日、投資家向け説明会で「当社の事業は構造的に不均衡な状態になっている」と述べ、成長を押し上げ、効率を高めることを約束した。

ケリングはファッションサイクルへの依存度を減らし、利益率の高いセグメントからの収益を増やすため、2030年までにジュエリー事業を倍増させることを目指すとした。

戦略計画を詳述したスライドでは、足かせとなっている在庫を12カ月以内に10億ユーロ(11億8000万ドル)削減すると説明。30年までに店舗網の3分の2を改装し、グッチについては販売スペースを20%削減するなどにより販売密度を倍に高める方針だ。

また、生産管理や技術といった主要業務を「ハブ」に集約し、28年末までに経営基盤とブランドの魅力を完全に回復させる方針も明らかにした。

営業利益率を2倍にすれば、ケリングは同業他社の水準に近付くことになる。同グループは、22年のピーク時に27.5%の営業利益率を記録。これは主にグッチのブームにけん引されたものだった。

14日に発表されたグッチの第1・四半期決算は、中東の買い物客がイラン戦争で消費を抑えて国際旅行を控えたために売上高が前年同期比8%減少した。

ケリングは、設備投資および年間配当に関する現行ポリシーを維持するとした。

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