Ritsuko Shimizu
[東京 15日 ロイター] - 旭化成の工藤幸四郎社長は15日の経営説明会で、ナフサの調達は6月までめどが付いたとし、調達先の多様化により今後も調達は可能との見通しを示した。ただ、価格は高騰しており「価格転嫁はマスト。ポリエチレンやポリプロピレンなどの中間財は価格転嫁せざるを得ない」と述べた。
ナフサの調達について、工藤社長は「6月中旬から6月末くらいまではめどが立ったと考えている」と述べた。三菱ケミカルも出資する三菱ケミカル旭化成エチレン(AMEC)についても「6月中旬くらいまでは稼働にめどが立った」という。
旭化成は、ナフサを熱分解してエチレンなどの基礎石油化学品を製造するナフサクラッカーと川下にある住宅を手掛けている。
工藤社長は2月の米イスラエルによるイラン攻撃以降、「官民挙げてナフサの調達にまい進してきた」とし、「これまで川中の皆さんに決して迷惑をかけてはいけないという使命感の中でナフサの調達に走ってきた」と説明した。
今後についても「相当苦労はしているが、多角化することで、ナフサの調達はでき続けると思っている」という。このため、同社の水島工場の稼働率も「従来からの低い稼働率、またはそれをやや下回る稼働率で進む」との見通しを示した。
ナフサの調達先については、政府とも連携しながら調達の多角化を進めているとし、米国、中南米、一部アフリカ、中央アジアなどを挙げた。
ただ、中東問題の長期化懸念もあり、ナフサの価格も高騰している点に触れ「調達を確認すると同時に、価格がどのように変動していくかというようなことも考えるべきタイミングに来てる」と指摘。「これだけのコストアップを価格転嫁していく作業はマスト。事業そのものが成り立たなくなる」とし、自助努力をしながら価格転嫁を取引先に要請することは必要と述べた。「消費者や川下に受け入れられるかはこれから大きなポイントになる」とした。
一方、川下にあたる住宅事業では、シンナー不足などが懸念されているが「今の段階で影響があるとの情報はつかんでいない」と述べた。