Amanda Stephenson

[カルガリー 14日 ロイター] - カナダの石油・ガス生産各社は、イラン戦争による価格高騰を受け、2026年には利益が大幅に増加すると見込んでいる。ただ、その利益は大規模な新規設備投資ではなく株主還元に充てる方針だと、幹部らが14日明らかにした。

企業トップらはトロントで開催された年次会議で、世界第4位の産油国であるカナダでは、中東紛争を受けたコモディティー価格急騰が掘削の大幅増やオイルサンド新規事業の早期承認にはつながらないと指摘。高値がいつまで続くか不透明であることに加え、国内規制や政策の障壁に対する根強い懸念を理由に挙げた。

オイルサンド生産最大手セノバス・エナジーのジョン・マッケンジー最高経営責任者(CEO)は「世界のエネルギー価格が上昇すれば、その恩恵を受ける」と語る一方、「現時点ではどの社の事業計画にも戦略的あるいは長期的な影響を及ぼすことはないと思う」と述べた。

企業の多くは今年のWTI価格が1バレル=約60ドルで推移すると想定していたが、イラン戦争開始以降、90─100ドルに急騰している。

コンサルティング会社マクダニエル・アンド・アソシエーツのマイク・バーニー・エグゼクティブバイスプレジデントは、生産企業にとって収益性は2025年と比べ「大幅に」変化すると指摘。

タマラック・バレー・エナジーのブライアン・シュミットCEOは「当社のキャッシュフローは約6億5000万カナダドル(4億7221万ドル)の見通しだった」とし、「現在の予測ではおそらく10億カナダドル前後になるだろう」と述べた。

ただ、輸出向けのパイプラインは既存の容量がほぼ上限にあるため、新設されない限り各社は生産量を大幅に増やすことができないとも語った。

また、連邦政府とアルバータ州政府が産業界との間で産業用炭素価格制度について早期合意しない限り、成長の見通しは不透明だとの認識を示した。

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