[14日 ロイター] - 米銀行大手が発表した2026年第1・四半期の市場部門収入はいずれも前年同期比で大きく増加した。JPモルガン・チェースは20%増え、うち債券市場が21%、株式市場が17%それぞれ伸びた。ウェルズ・ファーゴの市場部門収入も19%増。ゴールドマン・サックスのトレーディングの仲介・融資による収入は27%増え、53億3000万ドルと四半期として過去最高になった。シティグループの市場関連収入は19%伸びた。

ただ、各行は米国とイスラエルによるイラン攻撃を背景とした原油価格高騰や、地政学的リスクが顧客に及ぼす影響について慎重な姿勢を示した。14日の株価はまちまちの動きを見せ、ウェルズ・ファーゴが前日比4%下落、JPモルガンも0.5%下げた一方、シティは3.5%上昇した。

JPモルガンのジェレミー・バーナム最高財務責任者(CFO)は第1・四半期の業績について「顧客との高い関与度、市場の不安定な動向、そして関連するリスクの管理に成功したことによるものだ」と指摘。その上で「一般的に言えば、第1・四半期の好業績を将来に投影することには慎重であるべきだと警告したい。なぜならば状況が特殊だったと考えているからだ」としながらも、「大局的に見れば、当社の事業基盤については手応えを感じており、非常に持続性の高い収益源がいくつかある」と言及した。

JPモルガンのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は「地政学的緊張や戦争など、リスクの構図はますます複雑化している。これらのリスクや不確実性が最終的にどのような展開を見せるのか予測できないが、それらは重大であり、私たちが幅広い状況に備えて企業体制を整えるべきであることの理由の裏付けとなっている」とコメントした。米国経済については「引き続き力強さを保っている」との見解を示した。

ウェルズ・ファーゴのマイク・サントマッシモCFOは、消費者がガソリン代にイラン攻撃前と比べて25―30%多く支出している可能性が高いと話した。

シティのゴンサロ・ルケッティCFOは中東紛争が長期化した場合、企業合併・買収(M&A)や新規株式公開(IPO)の下半期の案件に影響が出る可能性があると言及。ただし、現時点では引き続き「非常に活発な計画」だとした。

シティのジェーン・フレイザーCEOは、紛争が長引けば長引くほど「世界中で二次的・三次的な影響がより顕著になるだろう」とし、今やインフレがより大きなリスクとなっていると訴えた。シティは、今年に入ってから業界全体で混乱が見られるプライベートクレジット部門を含めたポートフォリオに対するストレステスト(健全性審査)を実施していると説明した。

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