12日に実‌施されたハンガリーの議会(​一院制、定数199)総選挙で親欧州連合(EU)の新興野党「ティ⁠サ(尊重と自由)」​が圧勝し、16年にわたり政権を担ってきたオルバン首相(62)は敗北を認めた。同氏を支持するロシアやトランプ米政権にとって痛手となりそうだ。

開票⁠率81.5%の時点で、中道右派のティサが137議席で3分の2の議席を確保、オルバン氏率いる与党「⁠フィデス​・ハンガリー市民連盟」に勝利した。

オルバン氏は「選挙結果は痛みを伴うものだが、明白だ」と述べ、敗北を認めた。

国民の多くは今回の選挙が同国にとって重大な分岐点になるとみていた。選挙管理当局に⁠よると、投票率は79%以上に達し、過‌去最高を記録した。

ティサのマジャル党首(45)は数千⁠人の支持⁠者を前に勝利を宣言。「ティサとハンガリーがこの選挙に勝利した」とし、「民主主義国家ハンガリーの歴史上、これほど多くの人々が投票したことはなく、‌ティサほど圧倒的な支持を得た政党は​かつ‌てない」と述べた。

オ⁠ルバン政権の​敗北はハンガリーだけでなく、EUやウクライナなどにも重要な意味を持ち、オルバン氏が阻止していたウクライナへの900億ユーロ(1050億ドル)の融資に道が開かれる可能性がある。

また、オル‌バン政権による民主主義の後退を理由にEUが凍結していたハンガリー向け資金の放出に​つながる可能性もある。

欧州委⁠員会のフォンデアライエン委員長は「ハンガリーは欧州を選んだ。欧州は常にハンガリーを選んで​きた」と述べた。

オルバン氏の退陣により、ロシアのプーチン大統領はEU内の盟友を失うことになる。米国を含む西側の右派勢力にも衝撃をもたらす見通しだ。

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