[北京 13日 ロイター] - 中国の3月の人民元建て新規銀行融資は予想を下回る伸びにとどまった。一方でマネーサプライや社会融⁠資の伸びは景気拡大を支えるのに十分な水準を維持しており、中央銀行が早期に政策緩和に動く状況にはないことが示された。

人民元建て新規銀行融資は2兆9900億元(4380億ドル)で、⁠前月の9000億元から大幅に増加したが、ロイターがまとめたアナリスト予想(3兆4000億元)には⁠届かなかった。中国人民銀行(中央銀行)が発表した1─3月の統計を基にロイターが算出した。

国泰海通証券(香港)のアナリスト周浩氏は国内の資金調達動向について、債券関連が引き続き堅調で全般に底堅いと指摘。「⁠マクロのモメンタムが改善しており追加金融緩和は従来予想より後ずれする可能性⁠があ⁠るが、金融・財政支援の方向性と程度は維持される公算が大きい」と述べた。

3月末時点の融資残高は前年比5.7%増。2月(6.0%増)から鈍化し、アナリスト予想(5.9%増)を下回った。

3月は例年、春節(旧正月)の連休が終わって経済活動が回復し、銀行が四⁠半期目標の達成に向けて融資に積極的になる。しかし、今年3月の新規融資は前年同月(3兆6400億元)を下回った。1─3月でも8兆6000億元と、前年同期(9兆7800億元)を下回り、借り手の所得・成長見通しが悪化し、基調的な信用需要の減退を示唆した。

3月の家計向け融資(住宅ローンを含む)は4909億元増加し、2月の6507億元の減少から回復。企業向け融⁠資は1兆4900億元から2兆6600億元に増加した。

広義のマネーサプライM2は前年比8.5%増。アナリスト予想(8.9%増)、前月(9.0%増)を下回った。より狭義のM1は5.1%増で、前月(5.9%増)から鈍化した。

広義の信用指標である社会融資総量(TSF)の残高は前年比7.9%増で前月(8.2%増)から減速した。政府債の発行が加速すればTSFが拡大する可能性がある。

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