[ワシントン 9日 ロイター] - 米労働省が9日発表した4月4日までの週の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は21万9000件と、前週から1万6000件増加した。緩やかに増加したものの、労働市場の悪化の兆候は見られなかった。これを受け、連邦準備理事会(FRB)がイランとの戦争による経済的打撃を見極める中、金利を据え置く余地が生まれる可能性がある。ロイターがまとめたエコノミスト予想は21万件だった。
労働市場は一時解雇(レイオフ)の少なさが下支えとなっており、これまでのところ、対イラン戦争による石油価格ショックを受けて、企業が人員削減に動いている兆候は見られない。
労働市場では、エコノミストらが「低雇用・低解雇」と呼ぶ停滞状態が続いており、トランプ大統領の輸入関税と大規模な移民強制送還の取り組みに起因する不確実性が原因と指摘される。またエコノミストらは、2月から始まった中東戦争が、絶えず変化する関税環境を乗り切ろうとしていた企業にとって、不確実性を一段と高めているとみている。オックスフォード・エコノミクスの米国担当主任エコノミスト、ナンシー・バンデン・ホーテン氏は「戦争は労働市場の下振れリスクを高めており、今週発表された停戦合意が維持されると想定したり、こうしたリスクが軽減したと考えるのは時期尚早だと思う」と指摘。その上で「ただ、これまでのところ、失業保険申請件数は労働市場が依然として安定であることを示しており、解雇の増加や雇用の一段の後退を示す証拠は見られない」と述べた。
3月28日までの週の継続受給件数(季節調整済み)は179万4000件と、前週から3万8000件減少し、2024年5月以来の低水準となった。継続失業保険申請件数は、昨年の高水準から減少している。しかし、ほとんどの州で26週間に制限されている給付資格を使い果たした人々が、この数字を押し下げている可能性がある。
一般的に職歴が浅い、または全くない若年失業者は、失業給付を申請する資格がない。彼らは労働市場の停滞において最も深刻な影響を受けている。