任天堂の株価はこれからどうなる?

一般論として、「売られた銘柄=戻りやすい銘柄」と言えます。ただし任天堂の場合、もう少し慎重に見る必要があります。

今回の下げは、直前に積み上がっていた短期資金の解消に加えて、信用取引のポジション整理やヘッジファンドの空売りも重なり、需給面から増幅された可能性があります。そのため、こうした要因が残る限り、短期的には不安定な値動きが続くとみられます。

また、「Switch 2」への期待はすでに織り込まれており、販売動向やメモリー価格の高騰などから利益率への市場の見方には揺れがあります。生産計画見直しの報道もあり、短期的には評価の再確認が続く可能性があります。

一方で長期的には、任天堂は強力なIP(知的財産)とプラットフォームを持ち、ゲームにとどまらず映像・テーマパークへと展開を広げています。「Switch 2」やポケモンのほか、「ゼルダの伝説」の実写映画といった大型IP展開、デジタル化の進展など、成長性は維持されています。

「期待を売って、現実を買う」動きとなった今回の相場では、「人気株は戻り局面で売られる」という現実も示されました。それをリスクと取るか、次のチャンスと見るか──。投資家の目が試されています。

[筆者]
岡田禎子(おかだ・さちこ)/個人投資家、ファイナンシャル・プランナー
証券会社、資産運用会社を経て、ファイナンシャル・プランナーとして独立。資産運用の観点から「投資は面白い」をモットーに、投資の素晴らしさ、楽しさを一人でも多くの人に伝えられるよう活動中。個人投資家としては20年以上の経験があり、特に個別株投資については特別な思い入れがある。さまざまなメディアに執筆するほか、セミナー講師も務める。日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、ファイナンシャル・プランナー(CFP)。note:https://note.com/okapirecipe_555

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