ビタミンB3のサプリメントは、エネルギーを高める目的で多くの人が摂取している。癌と診断されて化学療法を受けている患者が飲んでいるケースもある。
しかしケース・ウェスタン・リザーブ大学の研究チームによると、ビタミンB3は癌細胞の生存を助けてしまう可能性があるという。
ビタミンB3は、代謝や細胞の修復に欠かせないNAD+という分子の生成を促進させる働きがある。
しかし癌細胞もNAD+を利用する。研究チームは膵臓癌の細胞がビタミンB3を利用して、癌細胞を死滅させようとする治療に耐えている可能性があることを発見した。
これは膵臓癌の予後の悪さを考えると特に懸念が大きい。膵臓癌は発見が遅れることも多く、5年生存率はわずか13%にすぎない。
「もしもこのビタミンが正常な組織を守るのであれば、癌細胞も守るはずだと推論し、重度のストレスを誘発させて腫瘍を破壊する我々の治療において、それが当てはまるのかを考察した」。ケース・ウェスタン・リザーブ大学のジョーダン・ウィンターは本誌の電子メール取材にそう説明した。
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