研究チームによると、ビタミンB3は主に3通りの形で癌治療の妨げとなることが分かった。
まず第1に、ビタミンB3は健康な人と癌患者を区別しない。ビタミンB3は細胞を区別することなく修復する。つまり、そうでなければ化学療法によって破壊されたかもしれない腫瘍が増強され、生き延びてしまう可能性がある。
ビタミンB3はまた、腫瘍の酸化ストレスを軽減する。
通常であれば、酸化ストレスを抑えるのは良いこととされる。酸化ストレスは、体内で活性酸素が過剰に生成され、抗酸化物質が不足して不均衡になった状態のことで、タバコの煙のような毒素で酸化ストレスが高まることがある。
しかし化学療法では一般的に、癌細胞を死滅させる手段として酸化ストレスを高める。つまり、ビタミンB3が酸化ストレスを軽減することで、癌細胞の生存を助ける可能性がある。
第3に、ビタミンB3はDNAの損傷を防ぐ働きがある。だが化学療法で標的とする癌細胞を確実に死滅させるためには、DNAを損傷させることが欠かせない。
ウィンターは、こうした結果が出ることはある程度予想していたものの、「再現性の高さと影響の大きさには驚いた。これは恐らく真に考慮すべき現象だと思わされた」と言い、同様の効果を持つ別のビタミンについても検証する予定だと言い添えた。
「我々は、こうした仕組みで健康に良いとうたう製品全てに関心を持っており、共通した傾向があると予想している」
研究チームは医療従事者に対し、癌患者が服用しているサプリについては確認を徹底するよう促している。
一方で、今回の研究は健康な人のビタミンB3摂取には触れていない。
「我々の研究に基づくと、もしこうした結果が実際の使用に当てはまるのであれば、そうしたサプリは依然として、全般的には大いに人々の助けになる可能性がある」
「もし、年間1000人中4人が癌を発症するとすれば、私はその4人に対する悪影響を懸念する」
「だが、癌のない996人は恩恵を受けるかもしれない。つまり、そうしたサプリの効果は状況によって違うという認識が重要だ」。ウィンターはそう説明している。
米・イラン戦争で変わる地域紛争の「大前提」/石油危機を恐れるべき理由