交渉の余地はあるのか?

交渉の対象となり得る事項は多い。対イラン制裁の緩和の可能性もあり、これらは戦争前から同国経済を圧迫してきた。

ウラン濃縮の制限について再検討する可能性もある。2015年の核合意(JCPOA)では、国際原子力機関の監視の下、濃縮度は3.67%までとされていた。

バタンカは「双方とも立場を和らげ、長期的視点で考え、譲歩を受け入れなければならない。核心的問題でそれができれば、合意可能だ」と分析した。

エマニュエル・マクロン仏大統領は水曜日、イランのマスード・ペゼシュキアン大統領とトランプとそれぞれ電話会談を行い、停戦を評価したと投稿した。そのうえで、「いかなる合意もイランの核・弾道ミサイル計画、地域政策、そしてホルムズ海峡の航行を妨げる行為に対する懸念に対処しなければならない」と述べた。

ナデルは、「形成されつつあるのは和平合意ではなく、双方が長期的に受け入れ可能な管理された宙ぶらりん状態である......アメリカは濃縮を認める合意を国内に説明できず、イランもそれを放棄することを国民に受け入れさせることはできない」と指摘する。そして、「最終合意には隔たりが大きいが、戦争再開の代償は高すぎる」としたうえで、その具体的な代償として原油価格の高騰や市場崩壊、地域紛争の拡大を挙げた。

アメリカとイランの交渉は、バンス主導のもと、パキスタンの首都イスラマバードで4月11日に行われる予定だ。

合意の行方は不透明だ。ナデルは「停戦は合意と呼ばれるだろうが脆弱であり、次の危機、誤算、あるいは選挙によって状況が変わるまで維持されるにすぎない」との見通しを示している。

【関連記事】
ニューズウィーク日本版 進化する世界の鉄道
2026年10月20日号(10月14日発売)は「進化する世界の鉄道」特集。

鉄道黄金期を迎えたヨーロッパを旅する――コリン・ジョイス(ジャーナリスト)/豪快かつ特異なアメリカ大陸鉄道史/膨張する中国鉄路の野望/「夢の超特急」リニアの現実/韓国、アフリカ、インド……世界を駆ける鉄道新事情

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます