複雑な感情を持つ国も

裕福とは言えないのに、多額の義援金を日本に送ってくれたセルビア。駐日セルビア大使館はXに、「2011年、セルビアの地方の小さな街から届けられた義援金や、日本の子供たちを家族として迎えたいと願ったセルビアの小学生たちの真心は、今も私たちの心に深く刻まれています」と投稿。そして、「2014年にセルビアが大洪水に見舞われた際、真っ先に手を差し伸べてくださったのは日本の皆様でした。この『困った時の友こそ真の友』という精神は、現在でも両国の絆の根幹にあります」と日本の支援に対しての感謝を述べた。

「15年という月日が流れても、犠牲者の方々への祈りと、日本の皆様への深い親愛の情が変わることはありません。セルビアはこれからも、日本の不変の友人として共に歩みます」

他にも、ティムラズ・レジャバ駐日ジョージア大使は、福島県で行われた東日本大震災追悼復興記念式に参加する様子をXに複数投稿した。

「月日が流れても、あの日の傷が癒えることはありません。しかし、困難から立ち上がろうとする日本の姿が世界中に感銘を与えたことも、改めて胸に刻んでいます。震災によって亡くなられた方々に哀悼の意を表するとともに、今なお苦しまれる皆様に心よりお見舞い申し上げます」

複雑な感情を持つのはリトアニアだろう。リトアニアにとって、3月11日は同国の独立記念日でもあるためだ。オーレリウス・ジーカス駐日リトアニア大使は、3月11日を「リトアニア大使として最も複雑な日」としながら、「リトアニアの独立をお祝いしながら、大震災で犠牲者になった日本の皆様、お見舞い申し訳あげます」と綴った。

他にも、フランス、イタリア、アイルランド、ベルギー、スウェーデン、ノルウェー、タイなどの駐日大使館や、事実上の台湾の大使館である台北駐日経済文化代表処や、ロシアとの戦争を戦うウクライナの駐日大使館も、東日本大震災の犠牲者や被災者に哀悼を捧げた。

多くの人の力添えがあるにもかかわらず、今なお震災の傷跡は消えず、復興は道半ばだ。

ただ、被災地の復興を願っている人や、復興に力を貸してくれている人の中には、外国の人たちも大勢いることを、日本人は忘れるべきではないだろう。

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