Yoshifumi Takemoto Kentaro Okasaka

[東京 18日 ロイター] - 政府は18日、米国と合意した対米投融資第1号案件の3事業のうち、人工ダイヤモンドの製造プロジェクトに旭ダイヤモンド工業やノリタケなどが⁠製品の購入に関心を示していると発表した。1号案件の投資金額は総額約5兆6000億円で、このうち人工ダイヤは約900億円。赤沢亮正経済産業相は記者会見し、「第2弾についても米側と緊密に取り組み進めたい」と語った。

人工ダイヤは半導体⁠の切り出しや自動車・電子部品などの研磨に使われる経済安保と切り離せない重要物資。生産シェアが⁠世界的に大きな中国への依存度を低下させるのが西側諸国の課題だった。

第1号案件の投資対象は、ダイヤモンド採掘・流通の世界最大手デビアス社のグループ会社エレメントシックス・ホールディングスが運営するジョージア州の製造施設。日本企業は、同施設で作った人工ダイヤを⁠調達する形で関わる。人工ダイヤを使った工具を製造する旭ダイヤモンド工業はロイターの取材に、詳細は⁠今後⁠詰めていくと説明する一方、「(調達の)リスク回避という点で当社としてメリットがあると考えている」とした。ノリタケは「ビジネス慣行にのっとり購入を検討する」と回答した。

このほか日米両政府が合意した第1号案件は、データセンターに送電するガス火力発電事業と米国産原油の輸出施設整⁠備事業で、投資金額はそれぞれ約5兆2000億円と3300億円。経産省や財務省の発表によると、発電事業には東芝や日立製作所、三菱電機、ソフトバンクグループといった日本企業が、輸出施設事業には商船三井や日本製鉄、JFEスチール、三井海洋開発など日本企業が機器の供給などに関心を示しているという。

一方、米商務省の発表資料には、ソフトバンクG傘下のSBエナジーが発電事業の運営者として記載されている。⁠ソフトバンクGはロイターの取材に、発表内容以上のことはコメントを控えるとした。

対米投融資は、米国が関税を引き下げる条件として昨年7月に日本が約束したもの。総額5500億ドル(約84兆円)で、政府系金融機関の国際協力銀行(JBIC)と日本貿易保険(NEXI)が融資や投資、融資保証の形で資金を手当てする。両国は1号案件の組成に向けて協議を続けてきた。

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