Ali ‍Sawafta Emily Rose

[ラマッラー/エルサレム 9日 ロイター] - サウジアラビア、ヨルダン、アラブ首長国連邦(UAE)、エジプト、トルコなどアラブ諸国と中東の有力国は9日、イスラエルが決定したヨルダン川西岸での権限拡大を目指す政策措置について、ヨルダン川西岸の併合につながると厳しく非難する外相の共同声明を打ち出した。

イスラエル治安閣僚会議は8日、ヨルダン川西岸においてイスラエル人入植者による土地取得を容易にすることや、本来パレスチナ自治政府が管轄するこの地域にあってもイスラエル当局の監督・法執行権限を拡大することを承認した。

対パレスチナ強硬派で極右のスモトリッチ財務相は、これらの措置を⁠発表した際にイスラエル政府は「パレスチナ国家‍の構想を葬り去る取り組みを続ける」と言い切った。

これに対してアラブ諸国などの外相共同声明は、イスラエルの決定は国際法違反であり、「2国家共存」の考えを台無し‍にするだけでなく、地域の安定を損なう‍と指摘。入植者の地歩を固め、パレスチナ‍人を追い出し、ヨルダン川西岸にイスラエルの違法な主権を導入することになると糾弾した。

イスラエルの入植地拡大を監視する非政府機関(NGO)のピース・ナウのハギト・オフラ⁠ン氏は、今回のイスラエル側の決定は国際法で禁じられており、ヨルダン川西岸併合⁠への一歩を意味するとの見‍方を示した。

その上で「政府の承認も検査もなしに、全てのイスラエル人がヨルダン川西岸で土地を購入する権利を認める決定は、これもまた『日常的な生活だ』と言っているようなものだ。占領地ではなく、イスラエルの一部になる」と警戒感をにじませた。

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