インフラの問題

欧州の対中貿易赤字を反映し、現段階では、欧州から中国への帰路便ははるかに渋滞が少ないという。

ポーランド政府関係者は、中国政府が国内市場を外国の製造業者に開放するために十分な努力をしていないとの懸念があると話した。ある当局者は、一帯一路の新シルクロード構想が、中国製品を欧州にあふれさせる一方通行の入り口になることへの懸念が高まっていると話した。

米国は現在、対中貿易赤字の解消をはかろうと、中国に貿易戦争をちらつかせている。

マワシェビチェでの渋滞が悪化するにつれ、昨年11月に中国との間の列車輸送を開始したフィンランドや、リトアニアやエストニアを経由するルートを検討し始めた輸送業者もある。

だが新たな輸送拠点には、輸送時間が長くかかったり、手続きになじみがなかったり、書類手続きの処理といった問題があったりするなどの欠点もあると、こうした業者は話す。

「輸送網全体のアップグレードと、さらなる駅の建設が必要だ」と、中国中部武漢から列車を運行する武漢漢欧国際物流の幹部は話す。

台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業<2317.TW>傘下のロジスティックス会社ジャスダ・ヨーロッパのマネジング・ディレクター、Ronald Kleijwegt氏は、それは欧州にとっては難しい挑戦になると話す。

「もし、こうしたボトルネック解消の取り組みを始められれば、双方にとってウィンウィンとなる」と、Kleijwegt氏は話し、「だがサプライチェーンの需要やそこで必要とされることは、時に政治家には理解が難しいものだ」と付け加えた。

(翻訳:山口香子、編集:伊藤典子)

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