Karin ‍Strohecker

[ロンドン 20日 ロイター] - 世界銀行は20日、フロンティア市場と呼ばれる新興国経済が近年その潜在能力を十分に発揮できていないと指摘した。投資の伸びが急激に鈍化する一方、国内の資本市場は未発達なままだとしている。

世銀は、規模が小さくリスクの高い56の新興国を分析した最新報告書で、2020年代における1人当たりの平均投資成長率が2%にまで低下していると分析した。過去20年間のペースの半分以下だという。

世銀チーフエコノミストのインダーミット・ギル氏は「過去25年間で投資適格国となった一部の国々を除けば、フロンティア市場は経済発展における最大の失望例と言えるかもしれない」と語った。

<人口急増>

フロンティア経済⁠は世界人口の5分の1を抱えている。人口は急速に‍増加しており、今後25年間で8億人増える見通しで、これは世界の他の地域を合わせた増加分を上回る。一方、世界全体の資本フローに占める割合は3.1%、国内総生産(GDP)では5%未‍満にとどまっている。1990年代の内戦後のルワ‍ンダ、高成長を遂げるベトナム、欧州連合‍(EU)加盟国のブルガリアやルーマニアなど成功例も一部には存在する。だが多くの国では先行きが厳しい。

GDPに占める政府支出の割合が上昇する一方、歳入は横ばいが続き、債務負担が膨ら⁠んだ結果、相次ぐ国債デフォルトを招いている。2020年に新型コロナウイルスの流行が始⁠まって以降、ザンビア、エ‍チオピア、ガーナといったアフリカ地域の国々がデフォルトに陥った。

世銀関係者はロイターに対し、効果的な債務管理の必要性を訴えた。典型的なフロンティア市場では現在、GDPの約2.5%を利払いに費やしており、これは他の新興国や開発途上国よりも高い水準だという。

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