政府・日銀の反省

財務省や日銀にも、14年の増税の影響を見誤ったとの反省はある。過去の消費増税前後の経済の動きを海外と比較した財務省の内部資料によると、ドイツや英国の実質国内総生産(GDP)が増税後も緩やかに伸びる一方、日本だけは大きく沈む姿が示されている。

同省幹部は「海外諸国と比べて対策がおろそかだった」と認めた上で「首相の最終判断は読めないが、前回の過ちを繰り返さないよう、抜かりなく対策の準備を進めるだけだ」と語る。

14年の消費税増税時は、1年半後に予定されていた2回目の増税分もにらんで駆け込み需要が膨らんだ可能性がある。

にもかかわらず、政府・日銀ではそれを「アベノミクスの効果と勘違いし、反動減を楽観視した可能性は否定できない」(経済官庁幹部)との声もある。

日銀の前田栄治理事は22日の国会で、展望リポートで示した試算を紹介しながら、「消費税率引き上げの影響は、その時々の消費者マインド、雇用・所得環境、物価の動向にも大きく左右されるので、不確実性が大きい」と述べ、日銀として消費増税の影響を含めて「先行きの経済・物価動向を丹念に点検していく」と動向を注視する。

(梅川崇、伊藤純夫 編集:田巻一彦)

[ロイター]
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