Mike Scarcella

[21日 ロイター] - 中国系動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」が、米国内のアップルとグーグルのアプリストアで利用できない状態が続いている。

アップルの「App Store」では「TikTokなど字節跳動(バイトダンス)のアプリはお住まいの国や地域ではご利用いただけません」と表示される。「Google Play」では「米国の現行の法的要件により、このアプリのダウンロードは一時停止されています」としている。

TikTokはトランプ米大統領がアプリ運営継続で高額な罰金に直面することはないと保証した後にサービスを再開したが、アプリストアlへの復帰には至っていない。

トランプ氏は就任初日の20日、米でのTikTok禁止措置施行を75日間延期する大統領令に署名した。

だが法律の専門家によると、グーグルやアップルなどサービスプロバイダーやアプリ配信業者は依然として大きな不透明感に直面し、TikTokを規制する新法に違反すれば多額の金銭的負担を科される恐れがある。

ミネソタ大学法科大学院のアラン・ローゼンシュタイン教授は司法や政策に関するサイト「ローフェア」への投稿で、トランプ氏が指示した75日間の禁止措置執行延期について、裁判所は法的拘束力があるとは見なさないため、「最低限の安全」しか提供しないと指摘。「トランプ氏はいつでも考えを変えることができるほか、政治的に好ましくない企業に対し選択的に執行することもできる」とした。

グーグルはコメントを控えた。アップルのコメントは得られていない。

新法はTikTok親会社で中国企業のバイトダンスが19日までに米事業を売却しない場合、国家安全保障上の懸念を理由に米国でサービス停止を求める内容で、議会は超党派の圧倒的賛成多数で可決。連邦最高裁も17日に新法を支持する判断を示していた。

禁止措置に違反したサービスプロバイダーは1ユーザー当たり5000ドルの民事制裁金を科されるため、多額の法的エクスポージャーを抱えることになる。

大統領令は議会が制定した法律を覆すことはできず、過去には議員が法律施行を求めて提訴した例もある。専門家によると、議会が仮に提訴したとしても、裁判所は立法府に委ねるべき政治的問題もしくはホワイトハウスが管轄する国家安全保障上の問題と見なす傾向があるため、成功する可能性は低い。

ただ、株主は大統領令を理由に新法に違反したサービスプロバイダーに対し訴訟を起こすことができるという。

一方、TikTokの買い手探しは続いている。トランプ大統領は21日、実業家イーロン・マスク氏が買収したいのであれば、自分はオープンな姿勢だと述べた。

また、下院中国特別委員会のジョン・ムールナー委員長は、TikTokの売却の可能性について実業家のケビン・オリアリー氏とフランク・マッコート氏と会談した。マッコート氏は正式に買収を申し出ている。

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