おもちゃも新技術で進化

変わったのはプロモーションだけではない。商品も進化している。スター・ウォーズ関連ではライトセーバーやフィギュアなどおもちゃが多いが、そこにARなどの新技術を取り入れた商品を増やす。

今回の映画にはBB-8の悪役版ともいえる新型ロボット、「BB-9E」が登場する。白とオレンジが基調の「8」と違い、「9E」は黒が基調で目は真っ赤。その8や9Eをスマホアプリによって操作するラジコン型のおもちゃでは、ARで銀河の冒険を体験できる。

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一斉に販売が始まった関連商品。手前が「BB-8」「BB-9E」のリモコン型おもちゃ(記者撮影)

コンピュータメーカーのレノボ社とはARゲームキットでコラボした。ヘッド・マウント・ディスプレイを装着し、ARによって表示されたスター・ウォーズのキャラクターとライトセーバーで戦うことができる。

日本でのスター・ウォーズ関連商品の売り上げは、前回の映画公開前後に大きく膨れ上がり、その後一服していた。ただ、雑貨やファッションなどの新分野や地方の伝統工芸メーカーとのタイアップなど、商品の幅を着実に広げ、売り上げは再度上向いている。

そしてこれらの関連商品は、映画公開に向けてその世界観を知ってもらい、体感してもらうための重要な"先導役"でもある。

米ウォルト・ディズニーの「総合力」

映画公開の3カ月以上も前から関連商品を投入することについて、スカルポーネ氏は「12月の映画公開に向けて、登場するキャラクターやこれまでのストーリーをもっと多くの人に知ってもらいたい。商品販売はいわばその第1弾。今後もさまざまな仕掛けを準備している」と語る。

ここで生かされるのが、米ウォルト・ディズニーの総合力だ。ディズニーは日本ではテーマパーク運営や映画製作で有名だが、テレビやCATVの放送事業、ライセンスを活用した商品開発や、「ディズニーストア」の運営なども手掛ける。

まず関連商品を投入、映像コンテンツの配信によって少しずつストーリーを紹介する。場合によっては関連ゲームの投入や、テーマパークでイベントを開くこともできる。こうしてあらゆる方面からスター・ウォーズの認知を上げたうえで、映画公開につなげる。

「Force Friday」は単なる映画公開前のイベントに見えるが、実はそこにディズニーのさまざまな仕掛けが散りばめられている。そしてそれは、ディズニーの持つ総合力ゆえに可能なのだ。

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イベントにはタレントのデーブ・スペクターさんも登場。店頭には撮影スポットとして巨大パッケージディズプレーが展示される(記者撮影)
※当記事は「東洋経済オンライン」からの転載記事です。
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