暗号資産(仮想通貨)ビットコイン<BTC=>が5日、初めて10万ドルの大台を突破した。トランプ次期米政権が同業界に友好的な規制環境を整備するとの期待が高まっている。
データプロバイダーのコインゲッコーによると、暗号資産市場の時価総額は年初来でほぼ倍増し、3兆8000億ドル弱に達した。これに対し、米アップル<AAPL.O>の時価総額は約3兆7000億ドルだ。
ビットコインは年初来で2倍以上に値上がりし、米大統領選でのトランプ氏勝利後の4週間では50%超上昇している。米議会選でも仮想通貨推進派の議員が多数当選した。
5日のアジア時間午前に10万ドルを突破すると、すぐに10万3000ドルを超え、直近では10万3335ドルとなっている。
米仮想通貨企業ギャラクシー・デジタルの創業者兼最高経営責任者(CEO)、マイク・ノボグラッツ氏は「われわれはパラダイムシフトを目撃している。4年間の政治的苦難を経て、ビットコインとデジタル資産エコシステム全体が金融のメインストリーム(主流)に加わろうとしている」と指摘。「この勢いは機関投資家による受け入れ、トークン化と決済の進歩、そして規制の道筋の明確化によってけん引されている」と述べた。
香港の仮想通貨アナリスト、ジャスティン・ダネタン氏は「10万ドル超えは単なるマイルストーンではない。金融、テクノロジー、地政学の潮流が変化している証だ」とした上で、「つい最近まで空想として片付けられていた数字が現実になっている」と語った。
トランプ氏は選挙戦で米国を「地球上の仮想通貨の首都」にし、ビットコインの国家備蓄を構築すると表明するなど、デジタル資産を推進する姿勢を打ち出した。
米証券取引委員会(SEC)のゲンスラー委員長は来年1月の退任を発表しており、仮想通貨投資家は同氏の下で進められた業界への締め付けに終止符が打たれると期待している。
トランプ氏は4日、SECの次期委員長に仮想通貨推進派として知られるポール・アトキンス氏を指名すると発表した。