Joe Cash

[北京 27日 ロイター] - 中国国営メディアは、米国のトランプ次期大統領が薬物問題を巡り中国製品に追加関税を課すと表明したことを受け、米中が破壊的な関税戦争に陥る恐れがあると警告した。

トランプ氏は25日、就任初日に中国からのほぼ全ての輸入品に10%の追加関税をかけると表明した。追加関税の理由として、中国からメキシコなどを経由して合成麻薬「フェンタニル」が流入している点を指摘した。

国営紙チャイナ・デイリーと環球時報は26日付の社説で、トランプ氏に対し、米国のフェンタニル危機について中国を「スケープゴート」にしたり、「中国の善意を当然のことと思わないように」と警告した。

チャイナ・デイリーは「次期大統領が中国からの輸入品に追加関税をかけるという脅威を正当化するために挙げた言い訳はこじつけだ」とし、「関税戦争に勝者はいない。米国が関税を武器化して経済や貿易問題を政治化し続ければ、無傷で済む者はいないだろう」と強調した。

経済学者はトランプ氏が選挙期間中に表明していた追加関税案を踏まえて2025年と26年の中国の経済成長目標を既に下方修正し始めている。また、生活費の上昇に備えるよう米国民に警告している。

S&Pグローバル・レーティングのアジア担当チーフエコノミスト、ルイス・クイジ氏は「現時点で確実にわかっているのはこの地域のリスクが高いということだけだ」とし、25年と26年の中国の成長率予想を4.1%と3.8%にそれぞれ引き下げた。

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