Tom Balmforth Yuliia Dysa
[キーウ(キエフ) 27日 ロイター] - 8月24日にウクライナ東部ドネツク州のホテルがミサイル攻撃を受け、滞在していたロイターの取材班の1人が死亡、2人が負傷した問題で、ウクライナの治安情報筋は、ロシア南部の国境地帯に駐留するロシア軍がミサイルを発射したと明らかにした。
この攻撃で、ロイターのライアン・エバンス安全顧問が死亡、記者2人が重軽傷を負った。
ウクライナの情報機関が初めてロイターに共有した情報によると、ミサイルはウクライナ国境に近いアゾフ海沿岸のロシアの都市タガンログに近い場所から発射された。当時、発射地点の近くでは2つのロケット旅団が活動していたという。
これとは別に、ウクライナ軍の参謀本部はロイターの取材に、タガンログ近郊にもう一つのロケット旅団もいてホテルへの攻撃を行った可能性があると回答した。
参謀本部の声明によれば、ロシアのイスカンデル9M723弾道ミサイルが8月24日午後10時28分頃にこの地域から発射され、7分後にロイター取材班が滞在していたクラマトルスクのホテルに命中した。イスカンデルMの精度は標的から30メートル以内だが、ロシアが意図的にこのホテルを優先目標に指定したという情報はなく、攻撃理由を明らかにするような傍受情報もないという。
また、ウクライナ軍が過去にこのホテルを兵士の宿泊施設として使用したことはなく、ロシアの侵攻後は取材班だけが利用していたという。
クラマトルスクは前線から20キロほど離れているが、南東約190キロのタガンログにある最大射程500キロのイスカンデル・システムには十分届く距離だ。
ロシア大統領府のペスコフ報道官はロイターの質問に対し、軍が回答する質問だと文書で回答。「ロシア軍は、軍事インフラに直接または間接的に関係するものだけを攻撃する」とした。
ロシア国防省はロイターの文書による質問に答えていない。
ウクライナの情報機関も参謀本部も、どのようにしてミサイル発射地点をタガンログと特定したのか説明していない。また、どの旅団が攻撃を担当したのかも明らかにしていない。