マティス国防長官が就任早々に韓国を訪れ(2月2日)、北朝鮮との問題に関して米韓同盟の重要性を強調し、本日3日には訪日して日米同盟の継続的強化や尖閣諸島が日米同盟の防衛対象だということを日米で確認し合うことになっている。中国はこのことにも苛立ちを露わにしている。
こうして、トランプ政権による対中包囲網形成に対して警戒する一方、中国では興味深い報道が目立つ。
「ティラーソンは中国にも食い込んでいる」という報道
それは「ティラーソンは1300人の中国人労働者の雇用主だ」という報道である。中国のネット空間では、この情報が早くから、さまざまな形で転載されている。
それによれば、 エクソンモービル社のホームページに「本社の中国における業務は1890年代(清王朝晩期時代)にさかのぼる」と書いてあるとのこと。前身は"Standard Oil"という石油会社で、中国で商売をしていた。中国ではこの会社の名前を「洋油」(西洋の石油)と呼んでいたようだ。
現在、エクソンモービルは中国で「地下資源探査、天然ガス販売、化学工業や発電」など、多くの事業を手掛けており、福建省には45億ドルを投じた石油製錬プロジェクトも展開している。従業員は1300人とのこと。今後、750カ所のガソリンスタンド設立に向けて動いている。
ロシアへの投資が「数十億ドル」と概数ではあるが、中国への投資額45億ドルと比べて、大差ない。
中国の報道では、ティラーソン氏がこの中国への投資と業務、あるいは雇用労働者をどう扱うかによって、米中関係の一端が見えてくるだろうと分析している。
中央テレビ局CCTVでも、ティラーソンの就任が、いかに民主党などによって反対されたかということばかりを報道していた。
こういった全体の流れから見えてくるのは、「親露派の国務長官を選んだからと言って、それがすぐさま、"中国が敗退したことにはつながらない"」といった、敗北感を跳ね返そうというトーンだ。まあ、「負け惜しみ」といったところか...。
プーチン大統領が個人的にティラーソン氏に目をつけ友情を温めたのに対し、習近平国家主席は特にそういうことをせず、目にとめていなかったという違いには注目していない。いや、ティラーソン氏自身が、特に習近平という男を尊敬し友情を温めようとしなかったということであったのかもしれないが。

※当記事はYahoo!ニュース 個人からの転載です。