政府は4月の月例経済報告で、「景気はこのところ弱さもみられるが、緩やかな回復基調が続いている」との判断を据え置いた。ただ、熊本地震について「経済に与える影響には十分留意する必要がある」と付け加え、早期の影響把握とともに地域経済の早期回復や産業復旧に取り組むことを盛り込んだ。

熊本地方への経済的影響は、まだ地震活動も続いている中で全体像が把握できていない。また、前回3月の月例経済報告で個人消費を含めて全体の判断を下方修正したばかりでもあり、今回の月例経済報告では全体の判断、そして個別項目もほぼ判断を据えおいている。

個人消費は「消費者マインドに足踏みがみられるが、おおむね横ばい」、設備投資は「持ち直しの動き」、生産は「横ばい」などとしている。唯一 、企業の業況判断は4月1日の日銀短観の結果も踏まえて「慎重さがみられる」と下方修正した。

「海外経済で弱さがみられている」状況にも変わりはなく、地震の影響が広がれば、国内景気の弱まりも加わり、「緩やかな回復基調」との総括判断が維持できなくなる可能性もある。

政策対応として「16年度予算について、できる限り上半期に前倒しして実施する」とともに、「熊本地震とそれに引き続く地震活動による被災者の生活への支援などに万全を期す」としている。

(中川泉 編集:橋本俊樹)

[東京 21日 ロイター]
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