いずれも、ペイジ氏の主張と異なる記憶について、公表を前提に話してくれることに同意してくれなかったが、例外が前述のアレクサシェンコ氏である。

「ペイジはメリルでバイスプレジデントの立場にあり、ディールの起案に携わることのない中堅どころのバンカーだった」とアレクサシェンコ氏は言う。「ガスプロムはVIP級のクライアントで、そうしたクライアントとの取引では、バイスプレジデントが決定的な役割を果たすことなどできなかった」

ペイジ氏は3月、ブルームバーグとのインタビューのなかで、ロシア極東地域サハリンにおけるエネルギー関連プロジェクトの権益をシェルから買い取る件について、ガスプロムにアドバイスを提供したと語っている。

 しかしアレクサシェンコ氏によれば、この案件においてメリルリンチが関与したのは、他の銀行と共に、本ディールの価格は適正であることを告げる簡潔な文書をガスプロムの株主に提供しただけだという。

 ガスプロムはコメントを差し控えた。

 別のメリルリンチ出身者は、「ペイジは、たいていの会議に出席して資料を作成する雑用係だった」と述べた。

ガスプロムとの縁は薄いのか

 ペイジ氏のモスクワ勤務時代に競合他社で働いていたバンカーたちによれば、メリルリンチはガスプロムの投資家対応を担当していたものの、資金調達が必要になった場合にガスプロムが頼りにするようなメインバンクではなかったという。

 ペイジ氏のモスクワ時代、メルリリンチはガスプロムのユーロ債2件について幹事会社を務めていた。だが、ロシアで外国人投資家を支援するコンサルタント会社マルコ・アドバイザリー(モスクワ)のトム・アズヘッド氏によれば、ガスプロムとの取引において、メリルリンチは大きな役割を果たしていなかったという。

 モスクワでのペイジ氏の業務について、メリルリンチからは回答が得られなかった。

 (翻訳:エァクレーレン)

Alexander Winning and Olga Popova [モスクワ 24日 ロイター]
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