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「永遠のカリスマ」エフロンの恋愛観や人生観を反映したせりふは今も女性たちの心に響く PARAMOUNT PICTURES/COURTESY EVERETT COLLECTION
 

私生活も作品の題材に

この新著には、エフロンと一緒に仕事をした人たちが語った公私の思い出も紹介されている。「何をするときも激しい情熱を傾け、完璧を追求した」と、俳優のヘザー・バーンズは振り返る。

エフロンの完璧主義者ぶりについては、ほかの人たちも証言している。映画プロデューサーのローレン・シュラー・ドナーはエフロンからこう言われたことを覚えているという

「四角いテーブルは使わないで。丸テーブルのほうが会話が弾むから」

「周囲の人たちの話を聞く限り、とても気難しい人だった」と、カプランは言う。「でも、女性映画監督の草分けとして、そして臆することなく本当のことを描いた脚本家として、軽く見られないためにいつも強い心を持ち、自分のやり方を貫く必要があったのだろうと思う」

62年に本誌「ニューズウィーク」英語版で働いていたこともあるエフロンは、「人生は全てネタの材料」という言葉で知られている。この言葉はエフロンのキャリアを貫く指針だった。

「人生で経験することは全て、いいことも悪いことも、愉快なことも悲しいこともことごとく、なんらかの形で将来の作品のネタになるとエフロンは考えていた」と、カプランは説明する。

カプランによれば、その典型が『心みだれて』だ。83年にエフロンが小説として発表し、その3年後にメリル・ストリープとジャック・ニコルソンの主演で映画化した作品である。

「フィクションの要素も織り込まれているけれど、エフロン自身が(ウォーターゲート事件を報じた元ワシントン・ポスト紙記者の)カール・バーンスタインとの結婚生活で経験したこと、特にバーンスタインの不倫を忠実に描いている」と、カプランは言う。

女性たちに力を与える
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