<エッセー集を出した俳優・コメディエンヌが語る「私という生命体」とは?>

俳優・コメディエンヌのジェニー・スレートは、本当の自分になり切る覚悟ができている。

「私の仕事にはっきり出ていると思うのは、私自身の旅。母親としての私だけじゃなくて、発展途上のアーティストとしての私も含めた自分自身とのつながり。弱い自分はもういないと感じる」

彼女はこの自信を、母性へのユニークな旅についてのエッセー集『生命体(Lifeform)』(リトル・ブラウン社刊)につづっている。この本を書き始めたのは、昔の自分を失うのが怖かったからだ。

「私の人生と仕事のキャリア、そこにある私のアイデンティティーを守りたかった。当時は妊娠直後だったので」

でも結局、彼女が探していたのは昔の自分ではなく、新しい自分だったという。「訴えたいことが増えて、でも(自分の価値を)証明する必要はほとんどない。昔とは全然違う。20代、30代のときに感じていた絶望感はない」

そして今、この新しい自分が力を与えてくれる。「スタンダップ(コメディー)をやっているときも本を書いているときも、部屋の中にとても素敵で精神的に安定したママがいる。そのママは私なんだっていう感覚。こんな経験は生まれて初めて」と語るスレートに、本誌H・アラン・スコットが話を聞いた。

◇ ◇ ◇

──この本を書けたことを誇りに思っている?

とっても。『生命体』という書名なのは、私が体の中で生命を育てていたからというだけじゃない。名前のない、この不思議な形をしたものが私の人生の形であり、私はその中の生命体なんだという事実を前向きに受け入れているからでもある。

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エッセー集を書くきっかけ
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