<フードロス解消を目指す会社を立ち上げた私が、人気ラッパーの力も借りて人々の生活を見つめるまで>

私は長いこと、セレブのNPO立ち上げを支援する仕事をしていた。彼らには「11月の感謝祭のチャリティーイベントで食料配給の列に並ぶ人は、そのときだけじゃなくて一年中おなかをすかせているのよ!」と言い続けていた。

2013年に、米南部ジョージア州アトランタに引っ越した。繁華街には、ホームレスの姿がやたらと目に付いた。周囲に言ってきたことを、自分が実践する番だと思った。

家に帰り、フェイスブックにこう書き込んだ。「毎週日曜日、ホームレスの人向けに南部のソウルフードを振る舞います。手伝ってくれる人、大募集!」

この催しを13年10月に始め、16年にはその模様を撮影した動画がフェイスブックで拡散し、多くのコメントが寄せられた。「これだけの食べ物をどこのレストランが振る舞っているの?」と聞かれたが、500人分のパスタやチキンを用意していたのは私だ。

しばらくして、フードロスのことを調べ始めた。多くの人々が飢えているのに、膨大な量の食品が捨てられていることを知って、とても驚いた。そこでフードロスと飢餓対策のため、グッダーという会社を17年に設立した。

学校にこそ無料食料品店を

同じく17年、アトランタに無料の食料品店を短期オープン。昨年はこれを全米各地に出店した。コロナ禍で需要が急増したためだ。プロバスケットボールのNBAや、ポルシェ、アクセンチュアといったパートナー企業がビーガン(完全菜食)向け食品や生鮮食品などを提供してくれ、多様な食の選択肢を提供できたと思っている。

今年に入り、人気ラッパーのガンナと会った。彼は故郷アトランタの生まれ育った地区で、コロナ禍明けに登校を再開する子供たちのために何かしたいと言ってきた。私は学校内に無料の食料品店を開くことを提案した。

ガンナの母校である中学校の校長に会いに行った。校長によると、多くの生徒が「子供」でいられるのは学校にいるときだけで、それ以外はきょうだいの世話など「大人」の仕事に追われているという。

こうしてガンナと私たちグッダーは、この9月に共同で中学校内に店をオープンした。当日はガンナ本人も顔を出し、生徒たちは大興奮だった。

SNSで目にした喜びの声
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