映画はシャーロットが常に心に留めなくてはならない多くのことを、同情的に描いてる。しかし最も印象的なのは、彼女がリーダーシップを発揮する場面。水面下で物事を進める必要があるとき、彼女は鋭い決断力とおたくのような莫大な知識を後ろ盾に、冷徹な判断を下すのだ。

ロマコメの終盤には、運命のカップルが最終的に愛を確かめる前にうじうじする場面がある。私はあれが苦手なのだが、『ロ ング・ショット』では特にいら立たしく感じられた。ローゲンの冴えないルックスが2人の恋の障害だという設定だからだ。

外見にこだわるこの展開は、本作の中ではバランスが悪い。幸いにも、フレッドの最も愛すべき資質はルックスよりほかにあるという話に、うまく収まるのだが。

惜しい点はあるが、新しい視点をもたらす新感覚のロマコメと言っていい。

LONG SHOT

『ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋』

監督/ジョナサン・レビン

主演シャーリーズ・セロン、セス・ローゲン

日本公開は2020年1月3日

©2019 The Slate Group

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