<日本アニメ・漫画の人気拡大に大きな役割を果たしてきたShonen Jumpが、安価な会費制サイトに。作家への確実な還元も狙う>

アメリカにおける日本アニメ・漫画の人気拡大に大きな役割を果たしてきたのが漫画雑誌「週刊少年ジャンプ」の英語版だ。電子版のみの展開ながら、『ドラゴンボール』や『ONEPIECE』、最近では『僕のヒーローアカデミア』などの作品がファンの支持を集めてきた。

発行元のビズ・メディアは2018年12月、少年ジャンプ英語版の購読システムを刷新した。今後は1カ月1.99ドルの会費で最新号と1万話を超える過去の連載を読むことができる。

「人々の心を揺さぶる優れた物語は、常に時代とともにあった。だが今、われわれがやろうとしているフォーマットの変更は、まさに時代に即したものだ」と、少年ジャンプ英語版のアンディ・ナカタニ編集長は言う。「(海賊版でない)公式版の漫画をもっと多くの人に届けたい。作り手がきちんと対価を得られる形で」

英語版の電子化が始まったのは2012年。2013年からは日本での発行と同時に公開できるようになり、英訳される作品も増えた。

ナカタニはこれまで、どの作品を英訳し掲載するかの選択に関わってきた。「私たちはいつも、読者を世界に引き込むようないい物語を探している。人気が出る可能性があり、うちの読者に合うものでなければならない」と彼は言う。

将来的には、日本の週刊少年ジャンプに掲載されている作品のほとんどが英訳され、インターネットで読めるようになるはずだ。「そうなったら、私の意思決定権はずっと縮小するだろう」とナカタニはジョークを飛ばした。

これまでは年間定期購読者を集めるために『遊☆戯☆王』トレーディングカードのプレゼント特典を用意していたが、安価な月額制に移行することでこの「切り札」は使えなくなる。だが、今後についてナカタニは楽観的だ。

「今この瞬間が楽しい」と彼は言う。「少年ジャンプが新しいフォーマットになり、私たちを(新たな世界へと)連れて行ってくれる可能性を目にするのは本当にわくわくする」

<2019年1月15日号掲載>

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