――メニューに「カレードリア」とあるが、カレーはインド料理ではなく「洋食」なのか。

日本に伝わった「洋食」の1つだと思う。カレーは、インドを植民地にしていたイギリスから日本に伝わったと言われている。日本のカレーの作り方からしても、インドからヨーロッパに伝わってできた「欧風カレー」が、日本のカレーのルーツなのではないか。

うちの店ではルーのベースにブラウンルーというのを使っているが、これを使うのはおそらくインドカレーではない。小麦粉とバターを混ぜて溶かして練って、30分~1時間ずっと混ぜながら色をつけていくとブラウンルーになる。ここに、自分でブレンドしたスパイスや飴色になるまで炒めた玉ねぎなどを入れて、ルーのベースを作る。

日本の家庭でよく食べてられているドロッとしたカレーは、欧風カレーを日本式にしたものだと思う。

――アメリカにも「ポテトサラダ」はあると思うが......。

アメリカにもポテトサラダはあるが、あまり美味しくない。うちのお店では、いわゆる「日本のポテトサラダ」を作った。中に入っているのは、人参と玉ねぎとその場で焼いた黒豚ソーセージを切ったもの。味付けに、アメリカのマヨネーズと半々でキューピーマヨネーズを混ぜている。

他にお店で出しているソースは、デミグラスソースやタルタルソースなど、ケチャップも含めてすべて手作りにこだわった。だがポテトサラダだけは、キューピー。

キューピーを入れると、味が一気に日本っぽくなる。キューピーには独特の「キューピー感」があって......アメリカのマヨネーズは味がもっと淡白で突出したフレイバーがないので、普通はアメリカのマヨネーズのほうが使いやすい(編集部注:欧米のマヨネーズは全卵タイプだが、キューピーは卵黄のみなのでコクがある)。

キューピーを入れるとどうしてもキューピーの味が出てしまうのでお店では使ったことがなかったのだが、今回は色々な味をテストしていくうちに「やっぱりキューピーを入れると美味しいんだな」と、初めて使うことにした。キューピーは、日本っぽいポテトサラダにする秘訣だと思う(笑)。

キューピーは一時期アメリカでとても人気が出て、数年前に米アマゾンでマヨネーズ部門1位を獲得したとニュースになった。アメリカのシェフでも使っている人がいて、メニューに「キューピー」と書いてあるレストランもある。キューピーは1つのブランドになっている。

なぜ「ナポリタン」はない?