──この本を通して読者に伝えたいことは何か。

私はこの本を、主に社会的にリベラルなイメージで捉えられてきたこの業界で、何が起きているかを解説したいと思って書いた。実際にはイメージと全然違うこと、時にはずっとダークなことが起きているらしいということを伝えたかった。

この10年余り、私たちの気が付かない間にテクノロジー業界では、民主主義やアメリカを支えているはずの多くの価値観、統治形態を信じようとせず、自分たちには世の中を牛耳る資格があると考える人々が増えてきたように思う。

──これまでとの違いは、そうした動きの中心にいるのが右傾化の度合いが強い人々だという点なのか。

アメリカには、大企業の経営者による政治介入や金権政治の長い歴史がある。それは共和・民主どちらの党にも言えることだ。ただこれまでと違うのは図々しさの度合いと、企業と政府の利害が過去に見たことのないほど融合しているという点だ。

これまでも大企業が政治に口出しすることは常にあったし、それが国民に損失をもたらすことも少なくなかった。だが世界で1、2を争うような大富豪が、大統領候補の横で、あたかも自分も政権内の重要ポストの候補のような顔でステージに立っていたことはなかった。

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