「赤べこ」の絵付け体験
復興庁ブースでの「赤べこ」の絵付け体験(筆者撮影)

「ふくしま」のイメージが1年で大きく変化

震災から5年が経過した2016年以降、アジア各国を中心に規制緩和や撤廃の動きが広がった。2023年にはEUが撤廃し、今年8月には台湾も撤廃の方針を示している。2011年以降に日本産食品の輸入規制を行った53カ国・地域のうち、49カ国・地域が解除しており、台湾が解除すると規制を継続するのは中国、韓国、ロシアのみとなる。

一方で、韓国国民の「ふくしま」に対するイメージはこの1年で大きく変化したようだ。昨年の日韓交流おまつりではソウル福島県人会が福島産日本酒の試飲を実施、好奇心や一部に警戒心も見られたが、今年は警戒心等を抱く様子は見られず、購入先を尋ねる来場者もいたほどだった。

韓国政府にも変化の兆しか?

福島観光にも変化が現れている。韓国外交部は日本に入国した韓国人の携帯電話に向けて「福島」に近寄らないよう警告するメッセージを発信していたが、現在は危急の用事がない場合「福島原発半径30km以内および日本政府指定避難指示区域」への旅行中止・延期を促す内容となっており、警告区域が福島県から原発近隣に縮小されている。

復興庁ブースを訪れた来場者の中には、福島への行き方や見どころ、郷土料理などを尋ねる人々もいた。日韓交流おまつりへの来場者だけに当然日本に好意的な韓国人が大半を占めるとはいえ、福島に対する嫌悪や警戒心はほぼなくなったと言えそうだ。

ある外務省職員は、韓国が福島を含む日本産食品の輸入を規制する客観的な理由はなく、韓国政府の対日外交カードの一つだろうと分析する。復興庁は11月にソウルで開催されるトラベルショーにも出展して福島観光を紹介することが決まっており、続いてソウル市内で福島の食プロモーションを検討したい考えだ。

科学的根拠に基づく国際的な規制緩和の流れと福島に対する市民感情の変化が進むなか、韓国政府はいつまで規制を続けるのだろうか。一日も早い規制解除に期待したい。

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【動画】「日韓交流おまつり2025 in Seoul」
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