生分解性バイオポリマーのGreen Planetは、100%バイオマス由来であり、(石油由来のプラスチックに代わる持続可能な選択肢として)環境負荷低減に貢献するうえ、既存のプラスチックと同等の加工性・利便性を持つ。すでにカトラリーや食品容器、農業資材などで採用が進んでいる。ヨーロッパでは海水中で生分解することを認証する「OK Biodegradable MARINE」や食品接触材規制認証も取得した。

カネカの歩みは究極のCO₂資源循環へ

カネカの取り組みは、SDGsの「海の豊かさを守ろう」「つくる責任 つかう責任」を体現したものであると同時に、産業構造そのものの変革を促すものでもある。

現在、同社は「CO₂ Innovation Laboratory」や「Green Planet技術研究所」など複数の研究所が連携し、次世代の技術開発と認知拡大を進めている。

特に注目されるのは、バイオマス資源すら使わずに、CO₂を原料にGreen Planetを生産するという、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金採択の革新的プロジェクトだろう。商業規模での実現に向け、安全性と効率性の両立を目指す挑戦を続けている。

廃食用油を原料としたGreen Planetの資源循環モデルの構築や、子ども向けの環境教育など、豊かな海を守る啓発活動にも取り組む。

研究開発者は「30年前にPHBHを生産する微生物を発見したときからCO₂からポリマーを作り、それを量産化するのが夢だった」と振り返る。

カネカの歩みは夢を現実に変え、未来世代へと続いていく。

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