伊藤忠グループの「三方よし」経営から学生たちに学んでほしいポイントは3つあります。1つ目は、持続可能なビジネスを創出する上で、信頼関係の構築がいかに大切であるか。2つ目が、長期的な視点でビジネスを展開すれば、どれだけ大きなことを実現できるか。そして3つ目が、「三方よし」が目指すのは皆にいい顔をすることではなく、共通のミッションに向けて協働することによってそれぞれが安定成長することです。
今後、このケースを選択科目「信頼される組織の構築」で教えていくつもりですが、学生たちには、伊藤忠商事の事例から「サステナブルビジネス」とは何を実現するためのものなのか、その本質を学んでほしいと思います。

サンドラ・サッチャー
Sandra J. Sucher
ハーバード・ビジネススクール教授。専門はゼネラル・マネジメント。「信頼」(トラスト)の研究者として世界的に知られている。MBAプログラムにて「リーダーシップと企業の説明責任」「モラル・リーダー」などの講座を教える。現在の研究テーマは、行動で示す信頼及び信頼が企業やビジネスリーダーの成功に与える影響。大手デパート、大手金融機関などで要職を務めた後、現職。これまで約110の教材(ケース)を執筆。『グローバル化する日本のドリームマシン: 株式会社リクルートホールディングス』『売り手よし、買い手よし、世間よし:伊藤忠商事における三方よし及びサステナビリティと信頼』は日本でも注目を集めた。主な著書に "The Power of Trust: How Companies Build It, Lose It, Regain It" (PublicAffairs).
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